青春の蒼い花


文化祭は終わり


昨日と今日と家でまったりと過ごした。



昨日からたく兄は高校時代の友達と泊まりで出かける予定を立てていたようでうちにいなかった。


そのことが私の心を1番ホッとさせた。


最近、こころの整理がついていけていなかった。


たく兄への気持ちがぐるぐるとかき乱されて

胸が苦しくて、学校にいても家にいても落ち着かなかった。




そして見いだせない答えが私を苦しめた。



あれだけ欲していたたく兄からの好きという言葉もキスも手に入れたというのに、


あの瞬間の私は、困惑していて嬉しいという気持ちが込み上げてこなかった。

でもじわじわと今感じるこの恥ずかしい気持ちは、やっぱりたく兄が好きだからなんだろうと思う。



たく兄から向けられた愛が私の胸に響くのには
私が想像していたよりも時間差があったけど、


やっぱりたく兄を見るとドキドキする気持ちは変わらない。



でも、最近なんで私はたく兄とこんなに気まずい関係になってしまったのだろう...


そう考えていくと、きっかけはやっぱり高津だった。




今なら思う。
あの時、高津を追いかけなくてよかった。



高津に追いついていたら私はあのキスの理由を問いただしていただろう。



でも、その問の答えがどんなものであれ、
私はその答えを飲み込めるはずがなかったんだ。


私と高津が友達である以上、キスなんてあってはならないものなんだ。


だから私はあのキスをなかったことにすると決めた。



そして私はあの日から初めてあった今日、
高津に「おはよう」といつもと何もかわらない挨拶をした。


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