青春の蒼い花

独占欲



最近、気が緩むと白石のことを考えている。



もう失恋してしまったはずなのに、



やっぱり俺の中であいつはいつものように

騒がしくて



俺の心をかき乱してくる。


そのくせ、他に好きなやつがいて、


俺の事なんて眼中にない。





「おい、勇心、危ねぇ!!!」



「へ?」




誰かの大きな声に振り返った瞬間、


俺の顔面に強烈なシュートが決まった。





「おい、大丈夫か.....」



「いってええ...」



「っておい!鼻血でてんぞ!!」




手のひらを見るとべったりと血がついていた。



「何してんだ高津、早く保健室行ってこい。」

そう原田先生に言われて、

俺は鼻をつまみながら保健室に向かった。




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