青春の蒼い花

文化祭が終わり幾日が経ち、ショートホームルームで担任の先生から教育実習生が学校に来るのも明日で終わりだと告げられる。

「えー、寂しい〜〜」

女子たちはそう口々にいった。


たく兄がいなくなる。


その言葉にモヤってする気持ちがあるが
その気持ちがなんなのかがわからない。


たく兄がいなくなるのは寂しい


だけどもう苦しまずにすむのだと思うと
ホッとする気持ちもあった。



「なあ、白石一緒に帰らない?」



そう言ってきたのは高津だった。

今まで何度か誘われたことがあったけど、都合が合わず一緒に帰ったことはなかった。

でも、前までの私ならこの誘いに対して何も考えずOKしていたはずだが、

今のわたしには


「うん…」


そう答えるのでやっとだった。

< 115 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop