青春の蒼い花
デート
お母さんと夕飯を作り、たく兄の帰りを待っていると、冷めないうちに帰ってきた。
「うまいよ、蒼衣。恭子さんも毎日ありがとうございます。」
嬉しそうに好物だったはずのハンバーグを美味しそうに食べるたく兄をみると、どうしてもあの頃の気持ちが込上がってくる。
部屋で学校の課題を終わらせ、
そろそろお風呂にでも入ろうかとしたそのとき、
ドアを開けるとそとこに上半身裸のたく兄が目に飛び込んできた。
「ご、ごめん!!」
慌てて閉めようとすると、
たく兄がそれを阻止するようにドア板を手で掴んだ。
私が頑張って閉めようとしてもびくともしない。諦めて取っ手から手を離した。
「…ごめんたく兄」
「全然いいよ。謝るようなことじゃないし。それに俺、見られて困るような体してないでしょ?」
そう言ってに両手を腰に置き堂々と私に見せつける。
ついつい彼の体に魅入ってしまった。
筋肉質で張りがあり、お腹は綺麗に六つに割れている。さすが元サッカー部のエース。体験はあの頃のままキープさせているようだった。昔と違う言うのなら、焼けて黒かった肌は白く、色気を感じさせていた。
なんてことを考えていると
次第に自分が今どんな恥ずかしいことをしているのかに気づき、徐々に顔が赤くなってきた。
「可愛いなあ」
ポンポン
更に鼓動が加速する。
こんなことされたら誰だってそうなる。
私はたく兄とのこの時間がこの上なく幸せだった。