青春の蒼い花

「蒼衣!ありがとう!」


帰って来てからお母さんとたく兄と一緒に豪華な夕飯の準備を終えると、やがてお姉ちゃんは帰ってきた。


たく兄からプレゼントを受け取り、それをお姉ちゃんに渡すと、大喜びしている。


「開けていい??!!」


いいよと言う前に包装紙のテープを爪でガリガリし始める。

こんなウキウキしているお姉ちゃん久しぶりに見るなー。


いつもクールなお姉ちゃんが、とてつもなく可愛く見えた。

特にたく兄がいるときはムスッとしていて機嫌が悪いというのに。


箱を開けて出てきたイヤリングにお姉ちゃんは先程以上にテンションが上がり、跳ねて喜んだ。

「ありがとうー蒼衣!大好き!」


そう言って私に抱きついてきた。


「それ、たく兄が選んでくれたんだよ」


私ばかりが美味しいところをもらってばっかりだから、たく兄のことを言うと


少し私の後に回された腕の力が緩んだ。


お姉ちゃんの体が離れていくと思っと、


「これ、たく兄が選んだの!?
すごいじゃん!!センス良すぎ!!」



そう言った。



いつもたく兄に冷たいお姉ちゃんが唯一たく兄に高い声で言葉を発しった瞬間だった。




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