青春の蒼い花
実習生
「はーい。席につけー。
点呼するぞー。」
担任の吉岡先生が教室に入ってきた。
ここまではいつもと同じ。
だけど、その後ろをカチッとしたスーツを着た若い男の人がいた。
…誰?
「あー、その前に今日から教育実習生としてうちのクラスを見てくれることになった大学生を紹介するから」
なんだ、実習生ね。
そう言えば先生前にそんなこと言ってたよね。
それにしても、この人…
イケメンすぎる!!
「今日から3週間お世話になります、創坂大学から来た浅井卓巳です。浅井先生って呼んでください。よろしくお願いします。」
「ねえねえ、めっちゃかっこよくない!?
えー!大学生だよね??全然見えない!超大人って感じ!!」
「うちらのクラスの実習生当たりじゃん!」
クラス中がざわめき恥じてた。
とくに女子の高い声が響き渡る。
そんな中、私は驚きを隠せず、その実習生の顔をマジマジと見ていた。
あさい…たく…み?
「白石…?どーした?」
それに気づいたように高津が私に話しかけた。
でも私はそんなこと気にもせずに、
ただ頭の中が真っ白になるほど混乱していた。
そのイケメン実習生は、ただの大学生じゃない。
彼は私の幼馴染だった。
ねえ、なんで、たく兄がここにいるの?
ニコッ
「聞きたいことがあればなんでも答えるので休み時間とか話に来てね」