青春の蒼い花
きっかけは夏休み前にあった席替えだった。
席替えをした日、さっそく教科書を忘れてきた白石に机をくっつけて見せてやって、
そしたら、次の授業で今度は俺が教科書を忘れてて、2時間も机をくっつけていたから、周りに冷やかされたっけ。
その日がほぼ初めて話したんだよな。
で、昼休みは木崎が放送委員でいないことが多いからって、白石は1人で弁当食べてて、思わず声をかけて一緒に食べることになったんだよな。
いっつも俺から話しかけてたのに、次第にあいつからも声をかけてくれるようになって、
昼休みと5限の教室移動は一緒にいることが多くなった。
趣味や好きな物が同じで、話が合って、
初めて女友達と呼べる関係になったのが白石だった。
だから、好きだなんて考えたことがなかった。
もちろん、嫌いだなんて思ったことはない。
だけど、友達として以外に考えた瞬間は一度もなかった。