青春の蒼い花
部活を終え、更衣室で着替えている時に
俺はずっと気になっていたことを言った。
「で、なんで殿なの?」
そう言うと、
あいつらは顔を見合わせ、次第に顔を緩ませて声を出して笑った。
やっぱり何かあるんだな。
俺は気になって仕方がなかった。
「お前の猿からヒントを得たんだよ」
え?猿?
長瀬が何を言いたいのかさっぱりわからなかった。
「猿から連想して、豊臣秀吉、からの殿ってわけだよ。
流石に、猿だからパンくんとかバブルスってあの人につけられねーし。」
あの長瀬から豊臣秀吉なんて歴史の人の名前が出てきたなって思う反面、
なんで俺が言った猿が採用されてんだ?
あの時はあいつら、ポカンもした顔で俺のこと見てたのに。
先生の顔は全然サル顔じゃないし、
俺が猿って言ったのは、あの人が女で遊んでそうに見えたからだ。
でも、そんなの誰にも理解されないと思っていた。