エリート弁護士は契約妻への激愛を貫きたい
迎えた翌日。

「冴草さん、これ裁判所に提出しておいてくれる?」

「はい、分かりました」

「それからこっちのクライアントさんの離婚協議がほぼまとまったから、公正証書の草案作っておいて。終わったらボスにチェックもらって。急だけれど、明日までによろしく」

「分かりました」

朝から次から次に仕事が舞い込んで、仕事終わりの合コンのことなんて考える余裕がないほとバタバタしている。

私は有栖川(ありすがわ)法律事務所という有名な法律事務所で事務員として働いている。都内の一等地にあり、クライアントの中には芸能人や一流スポーツ選手などの著名人も多い。

私は弁護士ではないため、直接事件や裁判に関わることはできないが、弁護士の先生とクライアントさんを繋ぐ橋のような存在というところだ。
< 3 / 180 >

この作品をシェア

pagetop