エリート弁護士は契約妻への激愛を貫きたい
突如始まった秘密の共有
今、何て言った?
一瞬、東條さんの発言に思考回路がショート仕掛けた。私を嫌う男からのまさかの契約結婚の提案。いったい東條さんは何を考えているのだろうか?
「……契約結婚ですか?」
「ああ。期間は一年だ。一年経てばこの契約は破棄されて晴れて君は自由の身だ。俺らは考え方も違えば価値観も違う。決してお互い交わる事はないし寧ろ君は俺の事が嫌いだろう? だから契約結婚の相手に最も相応しいと判断した。恋愛感情や情などを排除して割り切った関係を築ける最高のパートナーだと」
「……」
「冷静になって考えてみてくれ。俺と結婚すれば融資が受けられて君は実家のご両親を救う事が出来る。融資は例えこの契約が切れても続けると約束しよう。悪い話ではないだろう?」
流石、弁護士という仕事をしているだけあって相手を落とそうと根拠を並べて気持ちを揺さぶるのが上手い。実際、東條さんが提示したこの条件は私にとってかなり魅力的で的を射ている。だけど…
「東條さんにとって契約結婚するメリットは何ですか? 何かなければあなたみたいな人が親の命令に簡単に従うとは思えないんですけど」
心に引っかかるそれを確かめなければ、東條さんの提案に答えを出す気にはなれない。
「ならば、腹を割って話そうか。君は頑固だから自分が納得しなければ俺の提案を受け入れてくれそうにないからな」
次の瞬間、観念したように東條さんが話し出した。
一瞬、東條さんの発言に思考回路がショート仕掛けた。私を嫌う男からのまさかの契約結婚の提案。いったい東條さんは何を考えているのだろうか?
「……契約結婚ですか?」
「ああ。期間は一年だ。一年経てばこの契約は破棄されて晴れて君は自由の身だ。俺らは考え方も違えば価値観も違う。決してお互い交わる事はないし寧ろ君は俺の事が嫌いだろう? だから契約結婚の相手に最も相応しいと判断した。恋愛感情や情などを排除して割り切った関係を築ける最高のパートナーだと」
「……」
「冷静になって考えてみてくれ。俺と結婚すれば融資が受けられて君は実家のご両親を救う事が出来る。融資は例えこの契約が切れても続けると約束しよう。悪い話ではないだろう?」
流石、弁護士という仕事をしているだけあって相手を落とそうと根拠を並べて気持ちを揺さぶるのが上手い。実際、東條さんが提示したこの条件は私にとってかなり魅力的で的を射ている。だけど…
「東條さんにとって契約結婚するメリットは何ですか? 何かなければあなたみたいな人が親の命令に簡単に従うとは思えないんですけど」
心に引っかかるそれを確かめなければ、東條さんの提案に答えを出す気にはなれない。
「ならば、腹を割って話そうか。君は頑固だから自分が納得しなければ俺の提案を受け入れてくれそうにないからな」
次の瞬間、観念したように東條さんが話し出した。