エリート弁護士は契約妻への激愛を貫きたい
思いがけないサプライズ
それから数時間後、無事食事会が終わり、聖さんと私は自宅マンションへと返ってきた。一気に疲れが押し寄せてきてソファーに座り込んだまま、頭が働かない。
一見、和やかな食事会だったが、悠斗さんの別の顔を知ってしまった私は、レストランに戻った後、一度も悠斗さんの顔を見ることができなかった。悠斗さんも私に話を振ってくることはなくて結局、あれから一言も話さなかった。
「東條家の一員として認めない」そんな悠斗さんに言われた言葉が頭をループして思わず、ため息をついてしまった。
「疲れただろう? 本当に気を遣わせてしまってすまない」
「いえいえ、私こそうまく立ち回ることができなくて申し訳なかったです」
「そんな事はない。父も母もとても紗凪のことを褒めていたよ。さぁ、これでも飲んで一息つくといい」
そう言って淹れたてのカモミールティーが入ったカップを私の前に差し出してくれた聖さんにお礼を言ってカモミールティーを一口、口に含んでみた。
その瞬間、豊かで爽やかな香りが口の中に広がり少しだけ気持ちが落ち着いた気がする。そして思った。聖さんの方が私より疲れているだろうに。
そんな雰囲気を微塵も感じさせず、私を気遣ってくれる聖さんの優しさがすごくありがたくもあり申し訳ないとも感じてしまう。
一見、和やかな食事会だったが、悠斗さんの別の顔を知ってしまった私は、レストランに戻った後、一度も悠斗さんの顔を見ることができなかった。悠斗さんも私に話を振ってくることはなくて結局、あれから一言も話さなかった。
「東條家の一員として認めない」そんな悠斗さんに言われた言葉が頭をループして思わず、ため息をついてしまった。
「疲れただろう? 本当に気を遣わせてしまってすまない」
「いえいえ、私こそうまく立ち回ることができなくて申し訳なかったです」
「そんな事はない。父も母もとても紗凪のことを褒めていたよ。さぁ、これでも飲んで一息つくといい」
そう言って淹れたてのカモミールティーが入ったカップを私の前に差し出してくれた聖さんにお礼を言ってカモミールティーを一口、口に含んでみた。
その瞬間、豊かで爽やかな香りが口の中に広がり少しだけ気持ちが落ち着いた気がする。そして思った。聖さんの方が私より疲れているだろうに。
そんな雰囲気を微塵も感じさせず、私を気遣ってくれる聖さんの優しさがすごくありがたくもあり申し訳ないとも感じてしまう。