愛する妻を口説く方法
美海と向かったのは某有名ホテル。
予約した通り、23階のスイート。
部屋には、美海の好きなワインを準備するよう頼んである。
「きれい…」
眼下に広がる夜景を見て、美海がつぶやく。
気に入ってくれたようだ。心のなかでガッツポーズを決める。
「美海。一緒に飲もう。」
二人でソファーに座り、乾杯する。
美海の好きな甘口の白。
「美味しい。ありがとう。」
美海が微笑む。
今日、何度目の笑顔だろう。
そんな笑顔を見せられたら、美海と2人っきりの空間で、俺の理性なんて一瞬たりとも保ちそうにない。
「さなはよかったの?」
「最初から、泊めるつもりで伝えてあるから大丈夫だよ。」
それより、
「なぁ。俺、そろそろ2人め欲しいんだけど。
美海はいらない?」
「欲しい!!」
嬉しそうに、抱き締めてくる。
そんな反応が返ってくるとは思ってなくて……
美海の唇を、性急に奪う。
「ちょっと、まっっ」
待てない。俺を煽った美海が悪い。
「こことベッドどっちがいい?」
あー、もうっ
「早くっ」
「ベッド……」
答えを聞くと同時に抱き上げた。