綺麗なブルーを描けません
ブルーの正体
あたしは、ちらりと時計を見て、ジョッキのビールをあおった。
「あーっ、美味しいっ!!」
あたしの内蔵に吸収されてく、居酒屋ビール。
会社帰りのおっちゃんに紛れて、会社帰りのヤケ飲み中。
何のヤケかっていうと、10年くらい前からずっと大好きだった柚葉(ユズハ)さんが、
あたしの人生に全く縁のなかったような、お洒落なバーのカウンターで、今まさに彼女にプロポーズしてるところだからだ。
「何か、あったの?」
無理やり誘って付き合ってもらった、柊(ヒイラギ)くんに、突っ込まれる。
唯一の、仲の良い、男の子。
「...って、目一杯テンションあげてたのに、何で?」
「あーっ、美味しいっ!!」
あたしの内蔵に吸収されてく、居酒屋ビール。
会社帰りのおっちゃんに紛れて、会社帰りのヤケ飲み中。
何のヤケかっていうと、10年くらい前からずっと大好きだった柚葉(ユズハ)さんが、
あたしの人生に全く縁のなかったような、お洒落なバーのカウンターで、今まさに彼女にプロポーズしてるところだからだ。
「何か、あったの?」
無理やり誘って付き合ってもらった、柊(ヒイラギ)くんに、突っ込まれる。
唯一の、仲の良い、男の子。
「...って、目一杯テンションあげてたのに、何で?」
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