綺麗なブルーを描けません
自分の自信のなさが、墓穴を掘った瞬間。


こんなんで、柚葉さん、失っちゃうんだ。

頭が、猛反省。

一生懸命、世間に適応しようとしてくれた頭。

でもやっぱり

役に立たない頭。

それより、体の方が役に立つらしい。

背中向けて、ドアに手をかけた柚葉さんを、速攻で捕まえてた。

「ごめんなさい。1分くらい巻き戻してください。…もっとでもいいです」

自分は、ハグを拒んでたくせに、柚葉さんの背中をきっちり抱きしめていて、

「2年後に柚葉さんが結婚してる相手なんか誰でもいいです。あたしは、今一緒にいてくれさえしたら」

柚葉さんは、黙ってる。

もう、どうでもよくなっちゃったのかもしれない。

でも、それでもいい。

むしろ、その方が、自分的なのかも。

「ごめん、柚葉さん。でも、好きなんだ」
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