綺麗なブルーを描けません

ブルーを壊して


さっきの道を戻りながら、今度は道を覚える。

1つ2つ、曲がるところを覚えるだけだけど。

喋ってる、柚葉さんの腕を捕まえる。

柚葉さんは、チラッとこっちを見て、

「あのさ...その、大事なブレスレット、もらえないかな」

「えっと...」

知ってるのか。

柊くんに聞いたのかな。

あたしは、柚葉さんの腕から手を離して、ブレスレットを取る。

ちょっと前には、一生着けてないといけない危機に直面してたのに。

「...何か...いいの?オレ、そう言ってみろって、柊にそそのかされただけなんだけど。...大事なんじゃないの?」

「...聞いたんじゃ、ないんですね」

「...気になるなあ」

「これ、2連だったんですけど、友達と分けて持ってるんです。あたしは、柚葉さんに相手にしてもらえなくても、これを見て、独りを頑張るって。その友達と約束してるんです。…あんまり詳しくは、説明したくないんだけど…」

「柊は、知ってるの?」

「うん」

「オレには、言えないんだ」




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