綺麗なブルーを描けません
「見て、住むとこ用意してくれるみたいだよ。

…同じマンションで、隣同士だけど。

本当、うちが揉める原因しか作らないな」

資料を、覗き込む。


「あたし、一昨日の朝、柚葉さんに会ったんだよね」

「...おかしいね、プロポーズした翌日に?」

「ダメだったんだって。おまけに振られてて。

…知らなかったから、ずっと好きだったって、思わずバラしちゃって」

「…フリーになってしまった瞬間に…江間さんにねえ…どういう反応されたか、想像つくね」

「何よ」

「いや、いいなあって思って。

江間さんにずーっと好きだったー何て言われて、誰が拒めるんだっていう」

「…茶化さないでよ」

「…茶化してないんだけどなあ。…ま、いいや。で、柚葉さんは何て?」

「彼女になる?って」

「…良かったじゃん。…て言えない気がするのはなんでだろう。

もしかして、断ったりしてないよね」

「…どうかな…断ったのかも」

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