綺麗なブルーを描けません
それから、机に突っ伏して、

「あー。家に帰りたくない。一刻も早く、異動したい…」

あたしは、

その嘆きのせいで表面に波立った、お茶を手に取る。

…うん、美味しい。

「江間さんのうちにいたときは安らげたなあ。あれ、おとといだったのか…」

ばっと顔をあげて、のんびりお茶をすすっているあたしを見て、柊くんは、一瞬脱力する。

「そうだよなー。しょせん他人事だもんなー」

「まあ、そうだね。踏み込んじゃいけないエリアだと思う。

…愚痴とか報告なら聞くから…頑張れ」

「…踏み込んじゃいけないエリアか。

…そうだ。全然お礼言えてなかった。

…泊めてくれて、ありがとう。

…で、追い出しちゃってごめんね。

迷惑かけて、お金もかけさせて。

…今度お礼するから。

…本当に、助かった。

あれがなかったら、オレ、もっとずっとあの状況を続けてたんだと思う」

ちょとぞくってした。
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