綺麗なブルーを描けません
手を開くと、

やっぱり皮の、何だろうチョーカーかな。

「ここ来る途中で見つけた。…いつもしてるブレスレットと合うかなって思って」

あたしは、思わず、柚葉さんの顔を見る。

…ずっとつけてろと?

一瞬思ったけど、ひねくれるのはやめとくことにする。

「…ありがとう…」

嬉しすぎるので、すぐにつけると、

「そこは、上手くつけれなくて、手伝わせてくれないと」

「…って、あたしをいくつだと思ってるんですか。あんまりつけないけど、でもアクセサリーくらいつけられます」

「だな。…悪かったね。自分で何不自由なく出来るようになるまで…独りで、放っておいて」

何か、引っかかる、言い方だな。

思って、ちょっと不機嫌に顔を上げる。

で、後悔する。

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