綺麗なブルーを描けません
で、柚葉さんは、もうずっと、あたしに対して、そういう態度だった気がするのに、

出会った頃のイメージを、あたしの方が引っ張り続けていた気がする。

そうなんだよ。

柚葉さんって、かなり穏やかなヒトな気がする。

むしろ柊くんの方がいろいろと熱いよな。

「今日は何してたの?柊と遊んでた?」

「うん。ずっと遊んでた」

「こっちで友達出来てないの?」

「…うん。会社のヒトには仲良くしてもらってるけど、きっとそれって、柊くんのおかげだな」

「そうか、良かったな、一緒で」

ずっと暖かかったのに、急に冷たい風が吹いて、ゾクッとした。

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