センパイの嘘つき


「おはよー柚月ちゃん」


「…おはよーございます」


先輩は毎日私を迎えに来た。


「先輩、寝癖ついてますよ」


「えっどこ!?」


私は背伸びして、ふわふわの髪の毛に触る。


私は先輩のこの綺麗な金髪が実は好きだ。


「ふっ」


「何笑ってんですか!」


「柚月ちゃん、俺の髪好きだよね。嬉しそう」


私は恥ずかしくなって手を離す。


バレてた…


「あーかわい、俺の彼女」


「っ…そういう恥ずかしいことさらっと言わないでください!」

< 103 / 181 >

この作品をシェア

pagetop