センパイの嘘つき


「なんで先輩がドヤ顔なんですか」


「にしても大胆だね、柚月ちゃん」


先輩の言ってる意味がわからなくて私は首をかしげる。


「か・ん・せ・つ・キ・ス♡」


先輩の言葉に、私の顔は一気に熱くなる。


「なっ…これは!不可抗力で!」


「ふっ…顔真っ赤。かわい」


「うるさい!!!」


私は顔を手のひらで仰ぎながらそっぽを向く。


ほんと先輩いじわる。


「じゃあ俺も一口もらおうかな、お弁当」


「えっ…今日のはダメ!」


慌ててお弁当箱を隠す私に、キョトンとする先輩。

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