センパイの嘘つき


「あははははは!」


突き抜けるような、先輩の笑い声。


「笑いすぎです!」


「だって、柚月ちゃん、わかりやすいから」


結果は惨敗。ほんと、大人気ない先輩だ。


ていうか、絶対、途中までは私の方が優勢だったし。多分。


「ババ触った瞬間ニヤニヤして、離すと絶望的な顔して、面白すぎ」


涙が出そうな勢いで笑っている先輩を思い切り睨みつける。


「も、もう1回!さっきは手を抜きすぎました!」


「えー?俺は別にいいけど?」


先輩は、はー笑った、と呟いてからシャッフルをはじめる。


「今度はなに賭ける?」

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