センパイの嘘つき


…何が起きてるの?


私は驚きのあまり声が出ない。


先輩の顔が、私の首元に埋まる。


首に感じる熱い感触に、ビクッと体が震えた。


「せ、んぱ…」


何度も何度も、落とされる熱い感触に、頭がくらくらする。


体が硬直して動けない。


ピリッとした痛みを感じて、思わず体をよじる。


…怖い。


ブラウスのボタンが外されていく。


「いやっ…」


手首が強い力で掴まれていて逃げられない。


…なんで?どうして、こんなことするの?


なんで私の目を見てくれないの?


「…先輩…やだ!やめて!」


必死にそう言っても、先輩はやめてくれない。


先輩の手が、スッと私の足を撫でる。


先輩のシャツから、知らない香水の香りがする。


…嫌だ。怖い。気持ち、悪い。

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