センパイの嘘つき
授業が始まる。
始まって15分ほどで、クラスの4分の1が寝始めた。
板書を終えて、なんとなく窓の外に視線を向ける。
体育の授業で、男子がサッカーをしていた。
その中に、太陽の光を受けてキラキラと輝く金髪があった。
私の目は、すぐに釘付けになる。
…先輩だ。
今日は、来てるんだ。
それが分かるだけで、胸の奥が熱くなる。
先輩は、サッカーも得意みたいで、器用にボールを操っていく。
同じクラスの女子たちも、先輩がシュートを入れるたびに黄色い声を上げている。
そうなるよね、かっこいいもん。