センパイの嘘つき
散々かっこつけまくった。自分の傷を隠して、笑顔で、余裕ぶって。君の前で、大人な頼れる先輩でいたかった。
でも、ごめん。俺は、かっこ悪いんだ。すごく。
こんな風に君に弱音を吐いてしまうくらい、かっこ悪い。
俺は、きっと君に会った時からずっと、君に助けて欲しかった。
こんな俺を、救って欲しかった。
君の幸せを願う、なんてかっこいいことは言えない。0.1%でも望みがあるなら、これから先ずっと、君の隣にいたいんだ。
だから、柚月ちゃん、