センパイの嘘つき


「離して!」


必死で腕を振る。


けれど、掴まれた腕は解放されない。


「柊木さん?落ち着いて?」


もう片方の手も掴まれてしまう。


「かわいいなあ…僕、我慢できないかも」


強くなる力。押される、体。


バランスを失って、ベッドに倒れこむ。


いやだ。いやだいやだいやだいやだ…


誰かっ……!助けて……!

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