センパイの嘘つき


先輩に触れられて、たしかに私は怖かった。


でも、嫌じゃなかった。


先輩のあたたかさが、私の閉ざされた心をゆっくりとこじ開けてゆくのが分かる。


何度も絶望した。もう無理だと諦めた。


でももう少しだけ、夢を見てもいいかな?

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