センパイの嘘つき


これ以上近づいたら駄目だ、と体が警告するのに、私の足はきっと止まらない。


放課後になれば変わらず保健室にいるし、そこに先輩がいることを期待してしまう。


どうしてこんな風に思うのか、分からない。


それでも認めざるを得ない。


私は、柳悠人という人に惹かれているのだ。

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