センパイの嘘つき
「あれ、柚月ちゃん、それってもしかして嫉妬だったりする?」
「なっ!?違いますっ!そんなこと言ってると本当に行きませんからね!」
「わー!まって!ごめん!冗談だから!」
お願いします、のポーズで私を見つめる先輩。
まあこれ以上引き伸ばしてまた墓穴を掘るのもよくない。
それに…
私を助けてくれた先輩を、少しでも助けたい。
そんな私の自分勝手な正義心が私の背中を押した。
「…まあ、そこまで言うなら」
私の返事に、先輩の目が輝いた。