センパイの嘘つき


休日だが、車内はそこまで混んでいなかった。


人混みに揉まれなくていいことにホッとする。


遊園地に着く前に気持ち悪くなってしまったらおしまいだ。


それでも先輩はさりげなく私の前に立ってくれて、他の人を意識しないようにさせてくれる。


やっぱり大人だなあ、なんて思ったり。


でも、今日は先輩にも何にも気にせずに楽しんでほしい。

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