これはきっと恋じゃない。
「あー、言ってた言ってた。
二人お似合いだと思うんだけどなあ」
なんておばさんまで乗ってくるから困っちゃう。
「...」
なんて言っていいやら...
二人の勢いに負けて何も言えない。
「頑張んなさいよ」
「…」
尊弥はおばさんにからかわれても完全に無視を決め込んでいる。
と言うより、呆れて何も言えないって言う方が近いかな。
...あーあ、明日からどうなるんだろう
学校でも家でも、不安ばかりが募っていく。
こんなのみんなに知れたらどうなるんだろう...
少しだけ想像してみてぞっとした。
これは誰にも言えない。
私たちだけの秘密。