亡霊
私は、血濡れたナイフを抜きナイフの先端をペロリ、と舐めた。



「ごめんね、このままにして置けないからーー



ごめんね」



私は、涙を流した。



なんの感情も持たない目ーーー




だけど、確かに涙は流れた。



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