亡霊
「そう、じゃあこの事件に詮索しないで。


好きならできるよね?」




えっーーーーー?




全ての時が、止まる。



この事件に詮索しないで。




君は、この事件に関わっているのか。



「莉乃、まさかーー



まさか、アミを殺したのはーーーーーッ」





莉乃の人差し指が、唇に押し当てられた。




「黙ってくれないと、私。




殺しちゃうよ?」




ゾクリ、と冷たい何かが走った。



何も言えないで立ち止まる俺に、莉乃は怪しく笑った。



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