半年の恋模様
「き、きゃ…」
「ほ、保健室!行こう」
慌てて悠は馨の手をとり、走り出した。
何、何、何………?!
どうしちゃったの?!
なんで血が…
ガチャ
「先生!馨が!」
「百合さんっ!どうしたの?とりあえず、病院ね。桜木さん、あなたは教室に戻ってなさい。」
普段優しい口調の保健の先生は、なぜか今、厳しい口調になった事を察した悠は頷いて保健室を出ていった。
「先生、か、馨…」
「大丈夫よ、百合さん。」
優しい口調に戻っていた。
だけど表情は普段の穏やかな表情ではなかった。
何か、悟っているように。