天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。
花音はお昼を食べ終えると、職員室に用事があるみたいで教室を出て行った。
1人残されたわたしは机に突っ伏してお昼寝タイム。
窓側の席のおかげで日差しが暖かくて気持ちいい。
少しだけお腹が空いたなぁ…とか思いつつ、とりあえず寝ることにした。
目を閉じて、眠ろうとしてから数分後のこと。
━━コトッ……。
わたしが眠っている机に何か置かれた音がした。
まだ意識は、はっきりしていたので、何だろうと思い身体を起こすと。
「え……?」
さっきまでなかったはずのヨーグルトのカップがプラスチックのスプーンと一緒に机に置かれていた。
あれ…花音が買ってきてくれたのかな?でも、用事はお昼休み終わるまでかかるって言ってたし。
じゃあ愁桃?
なわけないか。わたしが調子悪くて食欲ないことなんか知らないし。
じゃあいったい誰が……?