天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。
捨てきれないまま。
時間の経過は早くて、あの日から2週間が過ぎようとしていた。
結局、あれから自分の口から告げた別れはあっさり受け入れられた。
おまけに、わたしはもう必要ないとまではっきり言われた。
最後まで、わたしのほうは見ず、あっけなく、関係は終わってしまった。
自業自得……か。
天ヶ瀬くんと別れてから、上の空状態が続いていて、正直自分が何をしていたのか、最近の記憶も曖昧なくらい。
もうすぐ愁桃が迎えに来るから、学校に行く支度をしなくてはいけないのに。
ベッドから身体を起こすことができない、力が入らない。
ただ、天井を見つめて、何も考えられない。
いや、何考えたとしても、それは天ヶ瀬くんのことばかりで……。
泣きそうになってしまう。