天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。
複雑に交差する想い。
ある休みの日の夕方。
「ももー!」
家のリビングのソファーで、くつろいでいたらキッチンからお母さんがわたしを呼んだ。
「なーに?」
キッチンに向かったみると、どうやら晩ご飯の支度をしているみたい。
こ、これは…何かおつかいを頼まれる予感しかしない…!
「実はね、醤油きらしちゃって。近くのスーパーで買ってきてくれない?ほら、お母さんいま手が離せないから」
やっぱり…。面倒だなぁ、休みの日に外出るの。
「すぐそうやって面倒くさそうな顔しないの!ほら、暇でしょ?行ってきてよ!」
「暇じゃないもん」
「何言ってるのよ。今日ずーっとゴロゴロしてたくせに」
こうして、強引におつかいを頼まれ、近くのスーパーに向かった。