天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。



何か話題を作ったほうがいいのかと思い、自ら話し出すことを選んだ。


「あ……えっと、助けてくれてありがとう。あの、2人とかってどこにいるのかな…?もし連絡とってないなら、心配してるかもしれな……」


ペラペラと口を動かす、わたしを見て、気に入らないのか。

立ち上がって、わたしの隣に腰を下ろしたかと思えば。

無理やり、天ヶ瀬くんのほうに顔を向けさせられて。


「……そんなアイツのことが気になる?」

なんで……そっちがそんな切なそうな顔で見てくるの……?


「き、気になるっていうか……ちゃんと連絡しておかないと……」


「今ももといるのは俺なのに、なんで他の男のこと考えんの?」

「っ……」


もう……お願いだから、これ以上わたしの心をかき乱さないで……っ。

そう瞳で訴えた。

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