天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。



いけないことをしてるって、頭ではわかっているのに……。

このキスに身体が逆らえない……。


「……はぁ……っ」

やっと離れた頃には、いったいどれほど塞がれていたのかがわからないくらい。


途中、わたしがどうしても息が続かなくて、離してくれたりもしたけど、すぐにまた塞がれて。

今までしたことがないようなキスもされて……。


ときどき、わたしの頬や首筋を優しく手で撫でたりして。

甘すぎて……溶けてしまいそう。


意識がまだボーッとしているのに、どうやら観覧車は1周を終えたみたいで


ガチャっと扉が開き、降りようとしたところで、足元がふらついて

とっさに天ヶ瀬くんに支えられた。


すると、そんなわたしたちの元へ唯乃さんと愁桃がやってきた。


とっさに、下を向いて、罪悪感に襲われた。

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