天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。
まあ、まだ天ヶ瀬くんのことがちゃんと信じられていない花音は、「なんかあったらすぐわたしに言ってよ?懲らしめてやるから」と、なかなか怖いことを言っていた。
付き合うまでに、愁桃のことや、唯乃さんのことも、すべて話して、
話し終えた頃には、わたしは大泣きしちゃって。
花音もそれにつられて泣いちゃって。
1人でいろいろ抱え込んでいたから、花音に聞いてもらってよかったと思った。
花音は、「なんで1人で抱え込むのよ、バカ!少しは相談してくれてもよかったのに」と、不満そうにしていた。
そして、「これからはちゃんと相談してよ?愚痴でも惚気でもなんでも聞くから」と、言ってくれた。
「でもなぁ……やっぱちゃんと行ったほうがいい気がする!」
「はぁ……だったら一度天ヶ瀬くんに相談したら?何かあったら助けてもらえるように」