天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。
いいもん、天ヶ瀬くんに助けられることなんかないもん。
断りに行くだし。
そのまま、1人で校舎裏に向かった。
校舎裏とかあんまり……いや、全然来たことないからびっくりした。
薄暗いし、人通りがまったくない。
ちょっと不安になってきて、思わずスマホを握りしめる。
一応、何かあったときのために、スマホはちゃんと持ってきてある。
校舎裏につくと、まだ誰もいなかった。わたしが来るの早かったのかな?
少し待って、誰も来なかったら、教室に戻ろうと決めたとき。
背後に誰かの気配を感じた。