天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。



さっき止まった涙が、また瞳をいっぱいにする。

そんなわたしの涙を指で優しく拭ってくれる。


「……ったく、ほんと手かかるよね」

「ぅ……ごめんなさ……」


わたしが喋っている途中だっていうのに、それを遮って。


「……アイツに何された?」

「へ……?な、何されたって?」


すると、むすっとした顔をしながら。


「じゃあ、アイツにどこ触られた?」

「っ…、い、言えない……デス」


そ、そんなの恥ずかしくて言えるわけない…!


「はぁ?言えないところ触られたわけ?」

わたしの反応が気に入らないのか、身体をベッドに押し倒してきて、覆い被さってきた。


「言わなきゃ、全部触るけど」

「そ、それはダメ……です」

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