天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。



止めようとしても、止まってくれるわけもなく。


「ってか、制服はだけてるし。俺来なかったら確実に襲われてんじゃん」


はぁ、とため息をつきながら、ブラウスのボタンを直してくれるのかと思えば。


「ちょ、ちょっとまって…!なんで外してるの…っ!」

さらに外そうとしてくるではありませんか。


「どーせだったら、ももの全部見よーかと思って」

「い、いや、意味わかんないよ…!」


ジタバタ抵抗すると、そんなことしても無駄と言わんばかりの顔で。


「抵抗したら縛るよ?」

「なっ…!」


自分のネクタイに手をかけて、そんなことを言ってくるんだから。


「そーやって大人しくして、俺にされるがままになればいーじゃん」

片方の口角を上げて、イジワルそうに笑う表情に…ドキッとしてしまった。

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