天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。
とりあえず、天ヶ瀬くんがシャワーを浴びている間、天ヶ瀬くんが着ていた服についているネコの毛を払って。
って、ちょっとまった……!
そうなるとわたしはもっとダメじゃないか…!?
がっつりネコに触ってたし、抱っこもしちゃってたし。
数十分して、天ヶ瀬くんがシャワーを浴びて出てきた。
「あ、あの天ヶ瀬くん?」
「なに?」
「わ、わたしもシャワー浴びたほうがいいかな?」
たぶんそばにいるわたしのせいで、もっと悪化するんではないかと思って提案してみたら。
「べつにいいよ。服についてる毛払ってくれれば」
う、うーん……それで大丈夫なのかな?ネコアレルギーの知識があんまりないから、やっぱり心配になって。
結局、わたしも服についているネコの毛を払って、シャワーを浴びることにした。
まさか、デートに出かけてシャワーを浴びることになるとは……と、思いつつ済ませた。