天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。
知りたいんだよ、天ヶ瀬くん。
朝のホームルームにて。
いつもと何も変わらず、席でボーッとしていたら。
ホームルームが終わった後。
「あ、今日の日直は…浅葉さんと天ヶ瀬くんね?日誌取りにおいでね?」
なんと、今日わたしと天ヶ瀬くんが日直のようです。
後ろをチラッと見るけど、頬杖をついて、窓の外を見ている天ヶ瀬くん。
いま先生が言ったこと聞いてたのかな?
って、思いながら仕方なくわたしが教卓まで日誌を取りに行った。
「はい、じゃあ日誌よろしくね?あと、たぶん前の日直のときにも頼んだんだけど、またプリントのホッチキス留めお願いできるかしら?」
「あ、わかりました。わたしから天ヶ瀬くんにも伝えておきます」
日誌を受け取って、自分の席に戻る。
1時間目が始まるまで、まだ時間があるので、後ろを振り向く。