天ヶ瀬くんは甘やかしてくれない。



***


天ヶ瀬くんの邪魔が入りながらも、もう少しで日誌が書き終わりそうになったとき。


「そういえば…天ヶ瀬くんって何が好き?」

「……いきなりどーしたの?」


「いや、わたし天ヶ瀬くんのこと何も知らないなぁと思って。せっかくだからいろいろ聞いてみたくなったの」

「なにそれ」


よーく考えてみたら、わたし天ヶ瀬くんのなにを知ってるんだろう?と。

好きなものとか、嫌いなものとか、簡単なことだけど全然知らないことに今さら気づいた。


「質問するから答えてほしいなぁ」

「……そんな知りたいことある?」


「あるよ!好きな人のことなら何でも知りたいもん」


「んじゃ、なんでもどーぞ」


よし、そうと決まればたくさん質問していこう!

< 312 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop