守りたい人【完】(番外編完)
小さくコクンと頷けば、鍛冶君は嬉しそうに笑って私の髪をクシャクシャと撫でた。
こんな素敵な人に想われている私は幸せ者だと思う。
その気持ちに応えられたらって思う。
それでも、私の心の中に住むのは、もう朝比奈さんしかいないんだ。
「ほな、帰ろうか」
「はい」
「きっと、朝比奈さん腹空かせて帰ってきてるで」
小さな声で返事した私の顔を見て、鍛冶君はいつも通りの明るい声でそう言った。
その姿が暗にいつも通りにしてほしいと言っているように見えた。
思わず立ち止まった私を見て、鍛冶君は『早う』と笑う。
その、いつもと変わらない様子を見て、ぐっと拳を握って顔を上げた。
「鍛冶君!」
「なんや~?」
「連れてきてくれて、ありがとうございます!」
「めっちゃ綺麗やったやろ~」
「なんか映画の火垂るの墓みたいでした」
「じゃぁ、志穂ちゃんが節子か」
「そうなりますね」
ケラケラ笑う私達の声が蛍の海に響く。
誰かを想う事は素敵な事だけど、時に残酷で悲しい。
それでも、私達は想う事を止められない。
大好きなその人と一緒に生きてみたいから。
どこか切なさが漂う胸を抱えて、鍛冶君の広い背中を見つめた。
想ってくれて、ありがとう。と胸の中で呟きながら――。
こんな素敵な人に想われている私は幸せ者だと思う。
その気持ちに応えられたらって思う。
それでも、私の心の中に住むのは、もう朝比奈さんしかいないんだ。
「ほな、帰ろうか」
「はい」
「きっと、朝比奈さん腹空かせて帰ってきてるで」
小さな声で返事した私の顔を見て、鍛冶君はいつも通りの明るい声でそう言った。
その姿が暗にいつも通りにしてほしいと言っているように見えた。
思わず立ち止まった私を見て、鍛冶君は『早う』と笑う。
その、いつもと変わらない様子を見て、ぐっと拳を握って顔を上げた。
「鍛冶君!」
「なんや~?」
「連れてきてくれて、ありがとうございます!」
「めっちゃ綺麗やったやろ~」
「なんか映画の火垂るの墓みたいでした」
「じゃぁ、志穂ちゃんが節子か」
「そうなりますね」
ケラケラ笑う私達の声が蛍の海に響く。
誰かを想う事は素敵な事だけど、時に残酷で悲しい。
それでも、私達は想う事を止められない。
大好きなその人と一緒に生きてみたいから。
どこか切なさが漂う胸を抱えて、鍛冶君の広い背中を見つめた。
想ってくれて、ありがとう。と胸の中で呟きながら――。