守りたい人【完】(番外編完)
「あ……ぁ……」
声にならない叫びが、落ちる。
涙が制御できないほど溢れてくる。
体が壊れたように震えだして、足元から崩れ落ちた。
「朝比奈さんは、死んだよ」
そんな私に、鍛冶君がもう一度そう言った。
その言葉を聞いて、恐る恐る手に握られた迷彩服に目を移す。
すると、胸元に縫い付けられた名札に『朝比奈』の文字を見つけた。
その瞬間、心が崩壊する。
「い……や」
「志穂ちゃん、しっかりしぃ」
「朝比奈さん……」
「志穂ちゃん」
「いやぁぁぁぁぁぁっぁっ」
「――――志穂っっ」