守りたい人【完】(番外編完)

「第一空挺団は陸上自衛隊の中でもエリート中のエリートや。誰にでもなれるもんやないんやで」

「そうです。訓練も特別なものが多く、肉体も精神力も陸自の中でも群を抜いています」

「せやから、第一空挺団の隊員は『第一狂ってる団』とも言われてるんやで」


悪戯っ子のようにそう言った鍛冶君の言葉に、花井さんが苦笑いを浮かべる。

その姿を見て、それは本当なのだと分かった。


第一狂ってる団?


それって、他の隊員からそこまで言われる程、次元の超えた集団って事?

それほどまでに、人間離れした集団なんだろうか。


「凄いん……ですね」


どれだけ凄いかなんて想像もできない私は、そんな当たり障りない事しか言えない。

それでも、一つ分かったのは、朝比奈さんは今のような過酷な状況にも耐えられる特殊な訓練をずっと受けてきたという事。
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