守りたい人【完】(番外編完)
その表情を見て更に涙腺崩壊した私は隣に座る華奢な体を力いっぱい抱きしめた。
あまりの勢いに志穂ちゃんの体が大きく揺れたけど、そのまま優しく抱きしめてくれた。
「たまちゃん、どしたの?」
「嬉しい~!! 私も志穂ちゃん大好きっ」
「ふふっ、私も大好きだよ」
そう言って、クスクス笑う志穂ちゃん。
その笑い声は思い出の中と何も変わらなかった。
すると。
「なんや、羨ましいわぁ。俺も抱きしめられたいわぁ」
不意に、のんびりとした関西弁が聞こえて顔を上げる。
すると、いつからいたのか鍛冶君と朝比奈さんが縁側に座る私達をじっと見つめていた。
「友達ってええもんやなぁ。って、朝比奈さん、何ウルっときてんねん」
「きてない」
「いや、今一瞬きてたで?」